脳と心をあやつる物質―微量物質のはたらきをさぐる (ブルーバックス)



脳と心をあやつる物質―微量物質のはたらきをさぐる (ブルーバックス)
脳と心をあやつる物質―微量物質のはたらきをさぐる (ブルーバックス)

商品カテゴリ:医学,薬学,医療,看護,介護
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化学の知識のない一般読者にも理解しやすい本


 素人向けにわかりやすく書かれた、脳内の神経伝達物質に関する話。

 前半において、心が脳のはたらきによって生み出されていること、脳神経細胞間の興奮伝達のしくみ、各種の神経伝達物質の量とバランスが重要であること、等が説明されている。神経伝達物質として主に取り上げられているのは、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン、アセチルコリン。それらの過不足によって、躁鬱病、統合失調症、強迫神経症、不安、パーキンソン病、アルツハイマー病、等が引き起こされる仕組みと、治療薬がどのように作用するのかが簡潔に記述されている。後半では、日常的に口にする食物や飲料、カゼ薬・鎮痛剤、等に含まれている化学物質や、アミノ酸、糖類、ミネラル、等が取り上げられている。

 脳内の神経伝達物質のバランスがとれていれば平常心が保たれる。心の病の原因はそのバランスが崩れたことだから、バランスを取り戻せば全て元通りになる・・・。こういった過度とも言える単純明快さが全編を貫いており、化学物質の知識をもたない一般読者にも理解しやすい本に仕上がっていると思う。どこで区切るのかわからないような長い化学名がいくつも登場するがあまり苦ではなかった。むしろ自宅にあったカゼ薬の成分表と見比べながら楽しく読んだ。シナプスでの興奮伝達の仕組み等、詳しく説明しようとすると複雑になりがちなところも、素人にもわかる程度に単純化してわかりやすく説明されていると思う。

 全体として面白く読んだが、神経伝達物質のバランスさえ保たれていれば万事OKと言わんばかりの物言いには少々反発も感じた。神経伝達物質のバランスの重要性に著者がおいているウェイトがバランスを欠くほど大きいように感じたからだ。


心療内科・精神科の患者は必読の書。

自称公称メンヘラ必読の良著。
著者の主張は一貫しており、それは『ココロは脳が作り出す』である。
絶対ではないが、蓋然性は高いだろう。
脳の機能不全はココロの機能不全、『心の病』を意味する、と相成ろうか。
『心の病』の原因を、脳と脳を駆け巡る脳内物質に演繹し、『心の病』の対策を帰納する。平易な文体で誰にでも読みこなせるだろう。
出版からかなり時間が経過してしまっているが、
『自分の病気の仕組み』を理解しにくい精神疾患罹患者自身に、
己の脳の状態と、それに対処する『根拠に基づいた医療』の正体を知る手がかりとして欲しい一冊。
脳科学の基礎知識を得るのに最適

書かれてから結構な年数が経っているのでその点を差し引いても、やはり必読の書。脳科学の理解に欠かせない基本的な伝達物質のしくみと、それに対応した薬理の解説がわかりやすい文章で書かれている。私はこの本を足がかりに、脳科学にのめり込みました。
脳をあやつる物質

脳は数多くの物質によって有機的に構成され、情報を記憶・処理している。当然、特定の物質の多い少ないが、脳に影響を及ぼすこともある。それを丁寧に解説した一冊。例えば、以下のような具合だ。

・眠りたくても寝つけないときは、メラトニンのもとになるトリプトファンを多く含んだ牛乳、ピーナッツ、アーモンドを食べるとよい。寝つきがよくなるはずだ。

・やる気のもとになるチロシンを多く含むのが筍。チロシンが活用されるためには糖類も同時に摂取するこが必要で、タケノコご飯が最適。
・ストレスを受けると血液中から亜鉛が減り、銅が増える。ストレス耐性を高めるには、亜鉛を多く含んだ「牛乳」「豆類」を取る。亜鉛は現在でもっとも不足しているミネラル。

また、ストレスで「血液・脳関門」の機能が100倍も弱くなる可能性がマウス実験で確認されたそうで、これも怖い話だ。強いストレスがあると、大切な脳を守る関所である「血液・脳関門」の機能が低下し、通常では絶対に侵入しない物質が脳内に入り込む可能性がある。その知識もこの本ではじめて知った。強烈なストレスがあると頭がうまく働かない経験が誰にでもあると思うが、脳関門が機能低下し、通常はない物質が脳内に侵入し、有機的な反応システムに影響を及ぼしているかも知れない。
化学物質が脳で果たす役割がよく分かる

よく、うつ病や自律神経失調症に関する本で、神経細胞とシナプスの図が載っていますが、何で神経細胞で電気信号として伝わる情報が、シナプスで神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン等)に役割が引き渡されて、また化学物質が神経細胞の受容体に取り込まれることによって電気信号に戻るのかという根本的な疑問(脳科学を知っている方には常識なのでしょうが)があったのですが、本書の前半部分を読んで氷解しました(要点は、食塩の組成物質であるナトリウムイオンと塩素イオンが絡んでいる、詳しくは本書を参照のこと)。

ざっと列挙すると、モノアミン、セロトニン、炭酸リチウム、ベンゾジアゼビン、ドーパミン、アセチルコリン、カフェイン、プロスタグランジン、アスピリン(ア!セチルサリチル酸)、メラトニンなどの脳内伝達物質や薬品や嗜好品に含まれている物質、アミノ酸、糖類、ミネラル、カプサイシンなどの栄養素が脳でどのようにふるまうのか詳しく解説されています。

同著者で同じくブルーバックスから出ている「脳の健康」と併読することをお勧めします。



講談社
脳内不安物質―不安・恐怖症を起こす脳内物質をさぐる (ブルーバックス)
やる気を生む脳科学―神経配線で解く「意欲」の秘密 (ブルーバックス)
脳の健康―頭によいこと、わるいこと (ブルーバックス)
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セロトニンと神経細胞・脳・薬物




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脳と心をあやつる物質―微量物質のはたらきをさぐる (ブルーバックス)




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